国際宇宙ステーション利用シンポジウム ~日本の復興・再生に向けた貢献~

これからシンポジウム、講演会参加報告を出来るだけ本ブログにアップして行きたいと思っています。
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国際宇宙ステーション利用シンポジウム
~日本の復興・再生に向けた貢献~
日時:平成23年7月31日
場所:丸ビルホール&コンファレンススクエア(7階ホール)
参加:広崎、扇(記)
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本シンポジウムの内容は、国際宇宙ステーション(ISS)計画と、原発、飛行機、鉄道などの地上システムの安全管理・危機管理の比較についてでした。
安全管理・危機管理の論点は次の三つでした。
これは、どのシステムにおいても共通という認識で、シンポジウムの中心的な話題となっていました。
①情報共有
この目的は、安全確保・危機管理はもちろんのこと、不安の解消もある。情報の未共有は即、人の不安に繋がる為、情報は血液のようにそのシステ内を巡らせることが重要である。
②安全設計
システムの中心的な機器に対しては、安全設計を心がける傾向にあるが、周辺機器にまで安全設計が行き届いて居ないのが現状である。その為に、事故の発生率が高くなっている。
ISSの安全設計では、二つの機器が故障しても、人命が保証できるようにすべての機器を設計しているとのことです。
③リーダーシップ
安全を保証する為に、リーダーシップ並びにフォロアーシップも重要になる。
本シンポジウムで、リーダーシップの例として、
「ジーンクランツ(NASAの伝説のリーダーと称される) 仕事10カ条」が紹介されたので、ここでも紹介しておきます。これは、日常業務にも通ずるものがあると思いますので、参考までに。
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1. 先を見越して動け
2. 自分の担当は自ら責任を持て
3. きれいになるまでやり通せ
4. 不確実なものはその場で質問をして把握せよ
5. 考えられることはすべて試し、確認せよ
6. 連絡も記録もすべて書きだせ
7. ミスを隠すな、仲間の教訓にもなる
8. システム全体を掌握せよ
9. 常に、先を意識せよ
10. 仲間を尊重し、信頼せよ
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先日、日米欧の宇宙団体では、宇宙で蓄積した安全管理・危機管理の技術を地上にどう応用できるかについて具体的に取り組む方針となったようです。この働きにより、原発や中国新幹線のような間違いが起きないシステム設計が定着することを願います。
本シンポジウムを通じて我々も安全管理・危機管理について、もっと学ぶべきと感じました。

(報告者:扇拓矢)