「轟きは夢をのせて」を読んで

_ 的川先生の「轟きは夢をのせて」を読みました。

日本の宇宙開発の厳しい現実が強く印象に残ってしまいました。4月12日の朝日新聞の記事で、欧米に劣っている主な科学技術として、惑星探査技術、有人宇宙活動基盤技術、人工衛星の基盤技術の三つが挙げられていました。非常に寂しい限りです。それに比べて、民間技術では欧米より優位なものが多数有ります。「産」と「官」の活気の差が出たということになるのでしょうか? 私が思うには、宇宙開発復活のためには以下の二つが重要だと考えます。

1.「学」の科学技術の活用

大学は予算や設備等の問題で厳しい状況に有るとは思いますが、「産」と「学」、「官」と「学」、ひいては「産官学」の連携が出来ればいろいろと出来ることが広がるのではないかと考えています。

2.民間での宇宙事業

民間だけで出来る宇宙事業の開拓が必要と思います。最初のブログでも紹介しましたが、民間による宇宙観光旅行事業が花開けば起爆剤になると思います。

当社は上記両方について、積極的に関わって行きたいと考えています。

月面低周波電波天文研究会

_ 当社は月面低周波電波天文研究会(LLFAST)のコアメンバーとして活動しています。研究目標は、最終的に月の裏側に電波天文台を建設しようと言う壮大なものです。その第一段階として、小型干渉計を月面に設置して地球との間の干渉計を構成(いわゆるVLBI)し、様々な電波天体を観測することになります。私はこれまで有人月面基地に向けた閉鎖生態系生命維持システムの研究を主に行ってきたので、何かお役に立てることは無いかと思い参画させて頂きました。

現在のメンバーは理学系の方々が多いです。これから、ローバー・ロボット技術、電力供給技術等の工学的課題の研究が必要となるため、工学系の方々でご興味の有る方、一緒に研究しませんか?

今後、研究進捗状況を適宜ご紹介していきたいと思っています。