現在、当社では準天頂衛星の地上システムの一部を開発しています。準天頂軌道とは、地球の自転と同じ周期で地球を回っているが、軌道が赤道面から傾いている軌道です。この軌道に軌道面を変えて複数の衛星を配置すると、日本から常に1機の衛星が天頂方向に見えるようになります。天頂方向にあると、日本全国どこの山やビルからでも衛星が常に見えることになります。この特徴を利用して、今までは山やビルの陰に隠れてGPSが利用できなかった地域でも、準天頂衛星を経由してGPSを利用することができるようになります。残念ながらまだ実験段階で1機の衛星しか打ち上げ予定が立っておりませんが、昨日成立した宇宙基本法により、実用化に向けて弾みが付くかもかもしれません。日本の宇宙開発の新たな実利用方法として発展することを願っています。
庭から昇ったロケット雲
「庭から昇ったロケット雲(原文:The Astronaut Farmer)」と言う映画が今年の夏に公開されます。有人ロケット研究会に宣伝協力の要請がありまして、コラムの寄稿やユーリズナイトでのチラシの配布等を行いました。試写会で視聴しましたが、自分でロケットを作って自分が宇宙に行くと言う、日本では忘れかけている熱意を改めて呼び起こされた思いがしました。映画なので技術的には荒唐無稽なところも多々ありますが、宇宙に行くための難関が随所に描かれていて、参考にもなります。興味の有る方は今夏に是非映画館に足をお運び下さい。