第49回宇宙科学技術連合講演会参加報告

_ 11/9-11に広島で開催された第49回宇宙科学技術連合講演会に参加して来ました。初日は「宇宙ステーションの向こう〜宇宙居住」を聴講しました。6/4-5に開催された生態工学会年次大会の顔触れが大半でしたが、「有人火星探査のための宇宙農業」と言う発表が興味深かったです。この研究を行っている宇宙農業サロンに私も参加したいと思いました。その日の特別講演は「国際社会の中の宇宙開発」と言う題目で、開拓者精神や夢、科学技術的探求だけでなく、国家の繁栄のための戦略手段として宇宙開発の必要性を説いていかねばならないと言う文系の研究者の立場からの有り難いお話でした。

_ 二日目は「宇宙機および運用システムの自律化・知能化」を聴講しました。異常検知や診断に関する発表が多く、当社としても注目したい技術分野であるとの認識を持ちました。その日は的川先生から「ペンシルロケット50年と日本の未来」と言う題目で特別講演が有り、初日とは対照的に開拓者精神や夢、科学技術的探求について語られました。

_ 三日目は小型衛星を中心に聴講したのですが、「小惑星検出ソフトの評価」と題する発表が一番印象に残りました。1990年代は日本のアマチュア天文家の小惑星発見が盛んでしたが、最近は欧米の大口径望遠鏡による観測に押されて日本での発見が極端に少なくなっているそうです。この状況を打破するための技術をJAXAで研究開発し、ステラハンターなるソフトが開発されたそうです。このソフトを使うと口径の小さい望遠鏡でも小惑星検出能力を飛躍的に高めることが出来るとのことでした。ハードの技術を補ったり、能力を高めるソフトの開発を目指して当社も頑張りたいと思った次第です。