_ 今年の11月9日〜11日に開催される第49回宇宙科学技術連合講演会に当社も共同研究で参画しているCELSSに関する発表が有ります。昨年に引き続き、今年も宇宙居住のセッションが有り、宇宙居住研究が少しずつ復活してきていることは嬉しい限りです。ざっとプログラムを見ると、小型衛星の発表が非常に多いのに驚かされました。北は北海道から南は九州まで、日本全国で機運が盛り上がっているようです。当社が参画している湘南事業家フォーラムの宇宙部会で検討されている小型衛星の発表が無いのは残念ですが、来年は是非発表を行えるように努力して行きたいと考えています。尚、今の所、社員自らの発表は無いのですが、情報収集のために参加を予定しています。
先端科学技術活用推進
_ 長期夏休み休暇を取っていた訳でも、夏バテしていた訳でもないですが、1ヵ月空いていしまいました。すみません。
前の会社で数年前に新規ビジネスコンテストが有り、私も同僚と一緒に先端科学技術活用推進プロジェクト(名付けて「かけはし」)なるものを提案したことが有りました。商談が発生した際に、自部門に無い技術が必要とされた場合に、会社の研究所、社外の研究所、大学等に存在する技術を簡単に検索して活用できる仕組みを構築することを提案しました。しかしながら、実現するには大量の情報をDBに蓄積する必要が有るし、単なるキーワード検索では必要な情報は中々抽出できないということで、結果はボツとなりました。確かに遠大過ぎる提案では有りましたが、現在参画している湘南事業家フォーラムでの小型衛星プロジェクトやSpace Future Japanの宇宙丸プロジェクトを実現するためには、広範囲な技術が必要となるため、「かけはし」のようなシステムが有れば、非常に役立つと考えます。今の所、資金も人手も不足しているので実現は遠いですが、将来的には何らかの形で実現したいと思っています。
スペースシャトル2
スペースシャトル
_ スペースシャトル「ディスカバリー」が無事打ち上げに成功してなによりです。日本人宇宙飛行士の野口聡一さんのご活躍を期待し、注目したいと思います。ただし、コロンビアの事故は帰還時に起きたことなので油断は禁物ですが、打ち上げ延期までしたNASAの安全性への取り組みは万全であると信じます。
これで国際宇宙ステーション(ISS)の建設も再開され、有人宇宙技術が発展することによって、月面基地や火星有人探査の実現が早まれば良いなあと勝手ながら夢見ている次第です。
「恐るべき旅路」を読んで
_ 本書は、火星探査機「のぞみ」のたどった12年間における科学者、技術者の苦闘を見事に綴っています。日本惑星協会のTPS/JメルのYMコラムで多少の事情は知っていたのですが、これほどのドラマがあったとは知りませんでした。個人的には、大学で惑星探査機の軌道設計を勉強したことが有るので、燃料節約のための川口先生のスウィングバイ軌道の設計には驚嘆させられました。日本発の惑星探査機は火星周回軌道には乗りませんでしたが、幾多のトラブルを乗り越えて、火星近傍まで行った技術の経験は大きな財産となり、次なる惑星探査機の開発に生かされることでしょう。アポロ13のようにハッピーエンドにはなっていませんが、お勧めの一冊です。