LLFAST会合報告

_ 5月11日に月面低周波電波天文研究会に出席しました。今回新たに高知高専の今井先生がメンバーに加わりました。木星電波の研究に長年携わっておられます。木星電波に関する情報が公開されており、木星電波の放射パターンのCG等が見れます。面白いのは、木星電波の日々の観測データの掲載です。木星電波は月面での低周波電波の重要な観測候補となっています。

その他では、電波観測に対する月電離層の影響、月面の温度測定、月のレゴリス誘電率測定、低減方法について調査結果を基に議論が行われました。特に、月でグランド(アース)が取れるのかで議論が沸騰しました。地上では当たり前のことが、月面上では通用しないので、検討しなければならない事項がほんとにたくさん有ります。特に、月面では夜間に摂氏-180度まで下がるので、観測機器への影響を事前に調査するために実験を行なうことが現在検討されています。故障したら修理することは出来ませんので、万全の検査を事前にしておく必要が有るということです。

当社は自律ロボティクスについての調査結果を報告しました。大きいアンテナを設置するのはコスト的に困難なため、小さいアンテナを出来るだけ広い範囲に複数設置することが検討されています。そのため、設置のためのロボット技術も必要となります。これについては、別の機会に詳しく触れたいと思います。次回会合は7月6日が予定されています。