2014年9月11日(木)に神奈川県横浜市で開催された「女性が拓く宇宙航空の夢と未来」シンポジウムに参加いたしましたのでご報告いたします。
今回のシンポジウムは、昨年(2013年10月)に設立されたJAXA男女共同参画推進室が企画されたシンポジウムでした。
三菱みなとみらい技術館1階のホールを使い、男女を問わず産官学の宇宙や光学に関連した人々がおよそ100名ほど集まりました。
内容としましては、宇宙航空分野における女性の現状、課題点、これからの男女共同参画社会に向けて行っていく取り組みなどを、内閣府関係者、主催者であるJAXAの関係者、大学関係者、また企業代表の方々がそれぞれの立場で発表をされていました。
皆様、共通であげられている問題点として、
女性が働きやすい社会を作るためには、
・女性の教育を進めることよりも、社会インフラの整備が必要
・女性が務める会社だけでなく、配偶者の側の勤務先にも制度が整っていることが必要
と、いう点でした。
また、現在の日本において、女性の高等教育進学率は高いものの、卒業後の就業率が低いことも問題とされていました。
これについては、制度を充実させるだけでなく、女性自身の認識も変える必要があるのではないかと感じました。
シンポジウムの最後には、男性代表としてJAXAの川口淳一郎さんからのお話もいただきました。
男女共同参画というと、女性ばかりに目が向きがちですが、男性の中にもなかなか陽の目を見ることができない方、不当な扱いをされている方がいらっしゃるということ、こういう方々も同時に気にかけていただけるようなシステムであってほしいということでした。
また、制度がなければ推進はされませんが、制度に頼り切るのではなく、自発的に行動を起こしていくことでリーダーシップを発揮してほしいということでした。
今後、JAXAをはじめ日本でも宇宙に関連した女性の支援・育成を目指して日本版WIA(Women In America:アメリカから始まった宇宙航空分野における女性の活躍推進を目的とした団体)を作り、日本における男女共同参画をはかっていきたいということでした。
以上です。
報告:飯野 佳代子